ふ化後120日令前後で小さなたまごを生みはじめ、200日令前後で産卵率はピーク(90%強)に達します。 その後産卵率が順次低下し、560日令前後で産卵率は70%前後となります。
鶏は通常、2~10日間程度連続で産み続け、1日休産した後(例外もある)、再び連産するという産卵の周期があります。
産卵の間隔は、個体により異なりますが、おおむね25~27時間ごとに1個という産卵リズムがあるため、産卵時間はずれていきます。
鶏は、長く産卵を続けると、産卵率や卵質が低下し、換羽と呼ばれる羽の生え換わりとともに、休産期に入る個体が出てきます。
飼養管理としては、十分な栄養摂取により、たまごを産み続けていたところから、給餌量のコントロールや換羽期専用の飼料などによる栄養制限を行うことで、産卵を休止させます。
その後通常の飼料をあたえると再びたまごを産み始め、産卵率・卵質が回復し産卵能力が若返ります。
給餌・給水作業や集卵作業の効率化・迅速化 =作業性の向上 産卵率の向上(飼料効率の向上) =生産効率向上 鶏糞、土壌菌との隔離、定期的な清掃消毒 =衛生管理徹底 等をはかるため、ケージ飼いがとり入れられています。
高い産卵成績を維持し、高品質なたまごを安定的に生産するため、エネルギーや栄養素のバランスを考え、設計された配合飼料が採卵鶏に与えられています。
養鶏配合飼料の主原料はとうもろこし類の穀類で、通常50%以上を占めます。
1kgのたまごを産むためにどれだけエサが必要かということです。 鶏は1羽あたり1日約110gのエサを食べ(夏期は約100g)、平均すると1日50g弱のたまごを産んでいます。 飼料要求率は110/50=約2.2となります。
抗生物質や合成抗菌剤といった、抗菌性物質は「飼料安全法」の規定により、 大すう(ふ化後おおむね10週間を超えた産卵開始前の鶏および成鶏)に対しその使用が禁止されています。
鶏に使用する医薬品はやはり法律で規制されています。 鶏が病気になると医薬品が使用されますが、医薬品使用後は一定期間たまごの出荷が停止されます。
一般流通しているたまごは無精卵です。ヒナをかえす目的のあるものは受精させ有精卵とします。 有精卵の方が栄養価が高いということはありません。