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【無断転載禁止】鶏鳴新聞2022年8月15日号   4~6月期、飼料補てんは9800円 通常は6期、異常は5期連続

配合飼料3基金(全農系の全農基金、商系の全日基、専門農協系の畜産基金)は7月19日、令和4年度第1四半期(4年4~6月)の飼料補てん金がトン当たり9800円になると発表した。
 令和4年度第1四半期の平均輸入原料価格(対象原料はトウモロコシ、マイロ、大豆かす、大麦、小麦)が5万462円で、令和3年4月~4年3月の基準輸入原料価格4万623円を上回ったため、差額の9800円の補てんとなったもの。
 国と配合飼料メーカーが積み立てる異常基金の補てん金が4761円となったため、通常基金の補てん金は差額の5039円となる。
 通常基金の補てんは令和2年度第4四半期(3年1~3月)から6期連続、異常基金の補てんは8年ぶりに発動された令和3年度第1四半期(3年4~6月)から5期連続【上表参照】。
 なお、各県(約23県)や一部市町村では飼料高騰対策として生産者の飼料基金積立金の一部支援策などを打ち出しているが、各自治体によって内容が異なる。詳細は各自治体や養鶏・畜産団体へ。
 JA全農が公表した配合飼料価格の改定額(全国全畜種総平均)を基に推計すると、値上がり前の令和2年度第3四半期(2年10~12月)から令和4年度第1四半期(4年4~6月)までに合計2万1450円の値上がりとなったが、令和4年度第1四半期の飼料補てん金が9800円となったことで、生産者の実質負担増は1万1650円の計算となる。
 すでに令和4年度第2四半期(4年7~9月)には1万1400円の値上げが公表されているが、同期の飼料補てん金は10月下旬に発表される見込み。
 ただ、補てん発動が連続し、生産者と飼料メーカーが拠出している通常基金では、令和3年度第4四半期(4年1~3月)の補てん金支払い後の財源が約70億円しか残らないため、令和4年度は一時的に借り入れせざるを得ない状況となっており、全農基金は借り入れによる補てん金の交付条件について業務方法書の一部を変更したほか、全日基は借入金を極力圧縮して令和4年度の補てん金を分割で支払うとしている。

鶏鳴新聞

鶏鳴新聞
2022年8月18日

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